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地域で芽生えた先駆的な支援策や注目の取り組みを取り上げ、取材して紹介します。

飾るから、幸せになる!
子供の笑顔写真を、世界中のリビングに届けたい

キッズスマイルフォト協会(練馬区)

キッズスマイルフォト協会


プロフィール

知原浩士(写真左)
協会代表。日の丸写真館4代目、天堤太朗氏に師事し、31歳のときから写真を学ぶ。2017年8月、「子どもの笑顔は世界を救う!」をミッションに協会を立ち上げる。

枡井昭宏(写真右)
協会副代表。10年間のサラリーマン生活ののち、埼玉県朝霞市にある写真館で修業。主に保育園、ブライダル撮影を手掛ける。天堤太朗氏、知原代表に師事し、知原代表の造る協会の理念に感銘し、活動を始める。

子どもの笑顔は世界を救う!の理念のもと、協会を設立

キッズスマイルフォト協会、立ち上げの思いをお聞かせください。

知原さん:私はもともとサラリーマンをしながら、週末起業としてフォトグラファー活動をしていました。プロフィール写真や、イベント撮影などを手掛ける中で、一番喜ばれたのが家族写真や子供写真だったんです。子供の写真撮影といえば、いろいろな写真スタジオがありますが、スタジオ撮影だとお子さんが緊張して固まってしまったり、反対に動き回ってしまうってことがありますよね。
私たちは、公園などで一緒に遊びながら自然な笑顔を撮るスタイルをとっています。遊びながら撮影することで自然な表情を撮影することができますし、障害をもっているお子さんも気軽に参加していただくこともできました。そんな経緯から「もしかしたら、こういう遊びながらのスタイルでの撮影はニーズがあるのではないか?」と思い、継続的に子供撮影会を始めたことが、立ち上げのきっかけです。
それから、私自身は離婚を経験しているのですが、たまに家に息子が来るんです。結婚しているときはまったく写真を撮らなかったのですが、離婚してからカメラを学び始め、子供もが来たときにたくさん取るようになりました。次にいつ会えるかわからないので。私が、写真の師匠から学んだことのひとつに、「子供が思いっきり笑った写真がリビングにある家庭はいつまでも幸せでいられる」ということがあります。笑顔の家族写真がリビングにあると、離婚率が減るというんです。喧嘩しても、リビングにみんなが笑った写真があったら、「許しちゃおうかな」そんな気持ちになれるんですよね。なので、私みたいな男を増やしてはいけないと(笑) 、協会の理念である「子どもの笑顔は世界を救う!」という理念のもと、全世界の家庭に家族写真を届けようと思ったのがもう一つの背景です。

スタジオを飛び出して、自然の光のなかで撮影する、かけがえのない一瞬
スタジオを飛び出して、自然の光のなかで撮影する、かけがえのない一瞬


幸せな家族だから写真を飾るのではなく、飾るから幸せになる

リビングに飾る、というところがポイントなのでしょうか。

枡井さん:よく海外の映画などを見ると、机や壁に家族の写真がいっぱい飾ってありますよね。幸せな家庭には必ず家族写真が飾ってある、という話をしましたが、「幸せだから飾るのではなく、飾ると幸せになる」んですね。家に家族の写真を飾ることによって子供の自己肯定感も高まっていきますし、子供の成長にもとても良いです。家族全員の笑顔の写真がリビングにあれば、幸福度が増し、離婚率の低下にもつながる。リビングに家族写真のある家庭を増やすことが、われわれの使命です。

撮影会に参加された皆さんの反応はいかがですか?

知原さん:まだ活動を始めて3年間ほどですが、3年連続で誕生日に来てくれた人もいますし、リピーターの方もいらっしゃいます。つい先日は、「写真なんて家に飾ったことがないし、プロの人に撮ってもらうなんて恥ずかしい」っておっしゃっていた方がいました。撮影会で思いっきり笑った幸せな家族写真が撮れて納品したら、その後連絡があり、「知原さんがおっしゃっていたように、リビングに飾りました!」といって、その様子を写メに撮って送ってくれたんです。見たら、ウォールデコというパネル状のものに写真を飾っていて。「本当に飾ってくれてるよ!」って、嬉しかったですね。「家の中が明るくなった」という声も聞きます。

家族で笑顔の写真
みるたびに家族の絆が深まりそう。こんな写真をリビングに飾りませんか?


1日5家族を撮影。毎回が真剣勝負!

皆さんは、何をきっかけにして応募されてくるのでしょうか。

知原さん:フェイスブック経由で申込みが多いです。参加費無料で参加できる無料枠だと4枚の写真を納品します。2人のフォトグラファーがいるので、1回の撮影で100枚くらいの写真が撮れるのですが、全データ欲しいということであれば有料商品でご提案しています。まずは気軽にきていただいているご家庭が多いですね。

枡井さん:一日平均、5家族くらいの撮影をしています。夏になるとサマータイムを設け、6~7組、過去には最大8組の撮影をしました。

撮る方も泥だらけになりながら、といった感じですか?

知原さん:ボロボロになりますよ(笑)。写真を撮るほうも、子供と一緒に遊びながら、地べたに寝っ転がりながら撮っています。子供は身長が低いので、その目線に合わせて撮ります。でも、ほっとくと土いじりとかしだすので、顔が下向きになっちゃうんです。なので、なんとかこっちに興味を示してもらうようなアプローチをして、思いっきり笑った笑顔をとるというのが必要になります。

子供の撮影にはコツがありそうですが、撮影の勉強会などはされるのですか?

知原さん:ありますね。協会でメソッドは作っているので、それに沿って撮影しています。夏場は噴水のあるような公園で撮影するので、ずぶ濡れです。でも、水遊びさせると子供たちもいい顔してくれるんです。雨の日は順延になります。でも、幸いなことに、今まで雨で中止になったことがほんの数回しかないですね。

いつもは「撮る専門」のパパも一緒に!
いつもは「撮る専門」のパパも一緒に!


思いっきり笑った笑顔が撮れたら、それこそが‟いい写真“

最近は動画が流行っています。動画との違いはどんなところにあると思いますか?

枡井さん:写真はどこでも手軽に見ることができますよね。最近はスマホなどで動画を観たりもできますが、写真は焼き増したり、手帳にはさんだりして手軽な形で残せるところがいいと思います。あと、大きく引き伸ばして、家具のひとつとして飾ることができるのも写真の魅力だと思います。一眼レフでしか撮れない写真、たとえば背景をぼかしたりするようなものは写真じゃないとできないところですね。

知原さん:一瞬のほうが、イメージが膨らんで「あのときはこうだったな~」とどんどん思い返されますね。「一瞬の強さ」というものもあると思います。写真というのは、撮る方の気持ちも入っているんです。プロの撮る動画は別として、パパが撮る運動会の動画などは「記録」みたいな感じで、あまり構図とか意識されないと思います。でも、私たちは、どのタイミングでどの位置で、というゴールイメージを作りながら撮るので、やはり印象は違うと思います。

作品としての良さも追及されるということですね。

知原さん:もちろんあります。撮影会にお子さんが来ると、最初はカメラを向けられて警戒している表情から撮影していくんですが、徐々に楽しくなって、遊び終わった帰りの後ろ姿なんかも撮ったりして。一日の撮影会が一つのストーリー、思い出となるように心掛けています。

大人になったときこそ、見返したくなる一瞬
大人になったときこそ、見返したくなる一瞬


いい写真とは、どんな写真だと思いますか?

知原さん:写真って「見返すもの」なんですよね。時が経つほど、価値が出ます。例えば10年後見返したとき、無表情の写真か、笑顔の写真かで、とても大きな違いがあると思うんですよ。「あ、こんな楽しいときもあったんだ」と。だから、たとえピントが合っていなくても、構図がぐちゃぐちゃでも、笑っていればいい写真だと、私の中には定義があります。もちろん、プロとしてお金をいただいているので、ピントだとか構図とか光もちゃんとよみます。そのうえで笑顔がプラスされていれば、「いい写真」だと思います。

枡井さん:綺麗な写真、無難な写真っていうのはたくさんあります。そういう写真を撮るノウハウもありますし、設定をきちんとすれば誰でも撮れます。でも、表情っていうのはその一瞬一瞬ですごく価値があるもの。特に笑顔の写真が撮れたときは、設定や構図などを飛び越えた価値があると考えています。

知原さん:子供の笑顔を見たら、だいたいのことは許せちゃうじゃないですか。みんな、子供の写真をフェイスブックやインスタグラムで毎日アップしていたら、幸せになるんじゃないかと思います。私たちは、一組のご家族の写真を500枚くらい撮るんですが、その中から、選定、編集をするんです。その作業をしているだけで、すごく楽しいんです。すべての写真が思いっきり笑顔なので、「いいな、癒やされるな」みたいな。仕事をしてて楽しいです。最高ですよ。子供は、髪がぼさ~ってなってても、鼻水が出てても、泣き顔でも、全部がいい表情なんです。一生懸命だから。

たった1枚に、大切なものが何もかも写るのが、写真の魅力かもしれません
たった1枚に、大切なものが何もかも写るのが、写真の魅力かもしれません


これからさらにやっていきたいことはどんなことですか?

知原さん:「子どもの笑顔は世界を救う!」という理念に力を注ぎ、全世界の家庭に本気でやろうとしたら、私たちだけでは無理です。協会のフォトグラファーは、私たちを入れてまだ7人くらいしかいないので、より多くのフォトグラファーを育成したいなと思っています。「キッズスマイルフォトグラファー」という商標もとったので、認定されたフォトグラファーには、どんどん活躍をしてもらいたいと思っています。私自身が講座を7期くらいやってきて、すでに30人くらいの認定カメラマンがいるのですが、そこのすそ野を広げたいです。あと、いろんな企業様とお仕事をしていきたいと思っています。子供の笑顔写真は多くの企業様が求めると思うんですよね。子供服とか、キッズ向けの商品を扱っているところとのシナジーは高いと思うんです。そういったところで、企業様と一緒にお仕事をしていきたいと思います。


写真協力:キッズスマイルフォト協会(一部写真除く)

https://kids-smile-photo.com/