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キャリアデザインが求められる時代です

Part10 木幡晃さん キャリアデザインが求められる時代です

木幡 晃さん

公立大学法人 首都大学東京 学生サポートセンター事務部長。

在学生を支援する部署を統括している。経済面の相談業務やボランティアなどの課外活動支援、就職活動支援も含めたキャリア形成支援など、多岐にわたる。

学生がキャリアデザインを考える機会を提供する

首都大学東京には、ダイバーシティ推進室がありますね?

当大学では、性別や障がいの有無、文化的相違にとらわれず、多様な人々が活躍できる大学を目指しています。その一環として、男女共同参画やワークライフバランス施策を推進しています。2015年には、研究者や教職員が利用できる首都大学東京一時保育施設がオープンしました。
また、ダイバーシティ推進室主催で『ワーク・ライフ・バランスカフェ』や女性の学生や研究者向けに『女性のキャリア開発セミナー』を開催したりもしています。

学生もワーク・ライフ・バランスについて考える機会はありますか?

2016年の就職活動は、3月にエントリー解禁、6月に採用選考開始となりました。以前に比べて就職活動期間は短くなってきています。短い活動期間内で学生自身が納得のいく就職先を見つけるためには、大学1、2年生のうちから職業観を培うことが大切になります。
大学としては、学部3年生などの就職支援だけでなく、低学年のうちから将来のキャリアを意識しながら、目標を持って大学生活を送るきっかけとなるようなセミナーなどを実施しています。その中でワーク・ライフ・バランスについても考える機会を与えるようにしています。

具体的にはどのようなセミナーなどを実施しているのですか?

当校では、2014年から『進路につながる自己&適正発見ワークショップ』というセミナーを在校生向けに行っています。2015年は、東京都が作成した『大学生に向けたキャリアデザインコンテンツ』(http://www.tokyo-wlb.jp/young/)も活用させていただきながら、初回よりもブラッシュアップした内容になりました。
全5回のセミナーは、「自分の適性は?」「どう働きたいのか?」を考えるきっかけになるものです。また、長期的な視野で人生を考えることができるように、第4回目は『ライフキャリアを考えてみよう』というテーマで、ワーク・ライフ・バランスについても取り上げました。
ほとんどの学生は、まだ子育てのことまで考えが及ばないと思います。しかし、自分がやりたいことを目指してキャリアを積み上げていく中で、いずれは子育てのステージに差し掛かったり、子育て中の部下をもつ立場になったり、ということが考えられます。そのためにも、男女を問わず、ワーク・ライフ・バランスへの認識を高めることは意味のあることだと思います。

キャリアを積むためには、企業を見る目が必要

最近の大学生の就職事情はどのような傾向ですか?

リーマンショック後は就職事情が厳しくなり、専業主婦志望の女子学生や大学院進学を目指す人が一時的に増えた時期もあるようです。
しかし、ここ3年くらいは就職状況も上向いてきて、学生が就職先を選べる余裕が出てきたのではないでしょうか。そうなると、企業を見る目をもつことの意味は大きいですよね。ブラック企業の問題も踏まえてなのですが、学生サポートセンター主催で『労働条件セミナー』も開催しています。労働法の基本や労働条件の見方などは、就職前に身に着けておきたい知識です。

問題解決能力を高めることが、仕事&生活に生きてくる

将来のパパ&ママたちへのメッセージをお願いします

大学で学問を学ぶということは、自分で課題を見つけて、解決法を模索して、周りの人を巻き込んで解決するプロセスを経験するということ。企業が求めているのもそういうことだと思います。さらには、今後のライフステージでも、そうした問題解決能力が必要となります。たとえば、子育ての時期になれば、どうするべきか。上司になったら、どうするべきか。ライフステージの時々に、自分の頭で考える力がものをいいます。

そうした力を身に着けるためにも、学生のうちは学業を深堀りしていくことが重要です。就職準備として労働条件などの知識を持つことはもちろん必要なことですが、なによりもまず、学業に真摯に取り組んでほしいと思います。