イベントレポート

幼稚園・保育園職員合同研修「0から3歳児の子どもの育ちと親との関わりについて」のご報告をします!

2009/01/01
2009/11/02 立川市女性総合センターアイム
2009/11/30 東京都社会福祉保健医療研修センター

この研修は11月2日(月)立川市女性総合センターアイム、11月30日(月)東京都社会福祉保健医療研修センターで2回開催しました。各回80名定員で募集をしましたが、どちらも定員を遥かに上回る申込みをいただきました。

講師は特定非営利活動法人コミュニティ・カウンセリング・センター理事長の三沢直子先生にお願いしました。三沢先生は臨床心理士として心理療法や心理検査を行う一方で、母親相談、講座などを実施してきました。現在は、子どもや家族の問題にかかわる人々への研修や地域のネットワークづくりをする傍ら、親教育支援プログラム「完璧な親なんていない!」の普及のため、全国を飛び回っていらっしゃいます。

描画テストから見る子どもの育ち

描画テストから見る子どもの育ち

三沢先生は長年、描画テストを実施しており、そこから子どもの内面や周囲の環境について調査をしていらっしゃいます。本研修では、実際に描画を見せていただきました。

1981年と1997年の小学校高学年の児童の描画(人・木・家)を見ると、1981年の児童の絵は温かみがある一方、1997年の児童の絵は攻撃的・幻想的な絵が目立ちました。参加者は代わる代わる出される描画の違いに時には驚き、時にはうなずきながら見ていました。

三沢先生からは、「攻撃的・幻想的な描画の要因として、この頃の子どもたちは外で遊ぶよりもゲームが主となってきている。ゲームの影響により、人との付き合いが希薄となり、状況に応じた適切な判断や言動と感情をコントロールするための脳の機能が十分に育っていないのではないか。」とのお話がありました。また、その子どもたちの親世代(1960年以降に生まれた親)から問題は出てきていて、1960年に日本が高度成長期にのった頃、これまで大家族・近所のおじちゃん、おばちゃんというような子どもが多数の大人と関わっていきながら育つという環境から一変、核家族化が進み、父親は仕事で不在、子育ては母親まかせ、隣近所や親類縁者とのつきあいも希薄となり、母親と子どもが密室で2人きりという状況で子どもが育つという実態が目立つようになってきました。このような状況により、子どもの育て方を知らない子どもが親になった頃からこうした描画を描く子どもたちが増えてきたといいます。

子どもは乳幼児の頃から多くの人に関わることが必要であり、保育園による集団保育の大切さをはじめ、幼稚園についても就園前から子どもに関われるような取組を実践してみてはということをお話されていました。

さまざまな立場からの子育て支援、幼稚園・保育園との連携

この他、事例発表として立川市及び府中市(11月2日)、中野区(11月30日)で新生児訪問をしている保健師や子ども家庭支援センターの方から、現在の子育ての現状や保育園・幼稚園等との連携状況についてお話をしていただきました。

「子ども家庭支援センターを知っていますか?」という講師からの問いに対し、挙手をされる方は少なく、子ども家庭支援センターの機能や、課題がありそうな親子に対する関係機関との連携状況など(区市町村によってことなる)について、参加者は熱心に耳を傾けていました。