イベントレポート

ワークライフバランスフェスタ東京2010が開催されました!

2010/02/09 東京国際フォーラム(展示ホール2)

2010年2月9日(火)東京国際フォーラムにて、昨年に引き続き、ワークライフバランスフェスタが開催されました。東京都産業労働局が主催し子育て応援とうきょう会議も共催しているこのフェスタは、昨年に引き続き多数の来場者でにぎわい、近年のワークライフバランスに対する関心の高まりを伺わせます。

今回のフェスタでは、子育て応援とうきょう会議が、「法政大学キャリアデザイン学部による『WLB推進企業への取材研究発表』」と「NPO法人ファザーリング・ジャパン代表 安藤哲也氏によるセミナー『仕事に活かすパパ力(ぢから)』」という1発表1セミナーを開催しました。多数の来場者がつめかけ大盛況だった両イベントを、とうきょう子育てスイッチがリポートします。

法政大学キャリアデザイン学部の学生による『WLB推進企業への取材研究発表』

子育て応援とうきょう会議では、企業にワークライフバランス(WLB)の必要性を訴え、また、今後の施策の方向性について検討をするきっかけとしていただくため、昨年度に引き続き法政大学キャリアデザイン学部と協働し、大学生によるWLBの推進に取り組む企業13社への取材を実施しました。

法政大学キャリアデザイン学部の学生による『WLB推進企業への取材研究発表』

今回の発表は、いわばその集大成。
取材やレポート作成に携わった法政大学キャリアデザイン学部の3年生13人を代表して杉田美香絵さん、関口俊材さん、広瀬紗也加さんの3名が、つめかけたおよそ40名の参加者を前に結果を発表しました。

およそ40分間の発表では、冒頭、WLBとは何か、なぜWLBの必要性が指摘されるのか、また、共働き家族数の推移やWLBに関する法整備等を紐解いた上で、今回の取材で得られた13社の情報を元に、各社のWLBの取り組みをについての分析を行いました。

WLBとは、「仕事」と「仕事以外の生活」両者をうまく調和させお互いを充実させること

発表では、WLBを、単なる仕事と仕事以外の生活の両立ではなく、仕事と仕事以外の生活の両者をうまく調和させお互いに充実させることであり、「生活」とは、家事や育児といった家庭生活だけでなく、学習や趣味、教養などを含む包括的な「生活」であると解説。WLBの必要性が高まった時代背景としては、女性の社会進出、共働き家庭の増加、少子化の影響による人口減少、価値観の多様性などを挙げ、社会の大きな変化に伴い個人の働き方にも大きな変化がみられると指摘しました。また、共働き世代が着実に増えている現状と、92年育児休業法制定以来、2005年次世代育成支援対策推進法制定等、WLBに直接的に関わる法律が徐々に整備されてきた経緯が報告されました。

取材した13社のWLBの取り組み内容を大きく7つの視点から分析

取材した13社のWLBの取り組み内容を大きく7つの視点から分析

さて、いよいよ参加した13社のWLBの取り組み内容の分析です。今回は、各社のWLBに対する取り組みを、(1)背景、きっかけ、経営トップの考え方、(2)働き方の見直し、(3)育児、介護と仕事の両立支援、(4)メンタルヘルスへの取り組み、(5)施策推進のための風土づくり、(6)取り組みの成果、(7)今後の課題、社会や政府に求めること、の大きく7つの視点で分析しました。 各視点からの企業の試行錯誤の様子が伺え、さらにそれらを取材、リポートすることにより、学生たちが「WLBとは何か」という問いから、「働くこと」と「生活すること」両方に対する理解や思いを深めていく様子が伝わり、会場の参加者も、発表に終始真剣に耳を傾けていました。

WLBを高めるためには、職場でのコミュニケーションが重要

印象的だったのは、各企業が「夏休み取得100%キャンペーン」「プロジェクト休暇(プロジェクト終了時に取得できるまとまった休暇)」、「フレックスタイム制」など施策面での試行錯誤を重ねるだけでなく、施策推進のための風土づくりとして、「研修や講演会の実施」、「冊子やビデオの作成」、「ワーキンググループの組織化」「意識調査」などを積極的に行っているという実態でした。とりわけ、本発表では「社内のコミュニケーション」の重要性が強調されました。各企業の、職場イベントや懇親会の開催、管理職等への研修など、コミュニケーションを量と質の双方からサポートする姿勢が伝えられ、「仕事自体の質を高めるためにも、また、WLBを高めるためにも、職場でのコミュニケーションが大変重要である」と指摘しました。

ひとりひとりの意識が変わらなければ、WLBは向上しない

ひとりひとりの意識が変わらなければ、WLBは向上しない

また、興味深い分析結果として、WLBに対する取り組みは、「育児休暇取得者数、短時間勤務利用者数の伸び」「働く意欲の向上」といった、従業員の仕事や生活の質を高めるだけでなく、「社会的評価の獲得」や「採用応募者の増加」、「効率的な働き方による労働時間の減少」など、企業自体のメリットにも繋がっているという点が挙げられます。

さらに、学生たちは、今後の課題・社会や政府に求めることとして、介護関連施策の充実、また、保育園設置の検討等の制度やハード面での充実と並んで、「いくら制度等が充実しても、使う人や使う人の職場の意識が変わらなければ、WLBは向上しない。私たちひとりひとりの意識、また職場の意識が変わることが重要」と、レポートを締めくくりました。

企業やママも注目!『仕事に活かすパパ力(ぢから)』

続いてメインステージで行われたのが、当サイトの「パパのお悩み100番」でもおなじみの、NPO法人ファザーリング・ジャパン(FJ)代表 安藤哲也氏によるセミナー、『仕事に活かすパパ力(ぢから)』です。 150人を超える参加者を前に、安藤さんがご自身の体験やFJの活動を交えながら、パパとして生活自体を楽しみ、そのために工夫し、試行錯誤することの大切さを説いていきます。それらの体験を通して、仕事と生活、両方の質を高めることができること、そして、それこそが育児を通して親が得られる大きな財産であるという安藤さんの言葉は、パパだけでなくママをも勇気づける力があります。企業担当者を含む多くの参加者たちも、安藤さんのユーモア溢れる説得力あるお話に、時に笑い頷きながら、じっくりと耳を傾けていました。

企業やママも注目!『仕事に活かすパパ力(ぢから)』 企業やママも注目!『仕事に活かすパパ力(ぢから)』
ワークライフバランスフェスタ東京2010開催概要
URL http://www.wlb-tokyo.jp/
日時 2010年2月9日(火)10:00~17:00(開場9:45)
入場料 無料
場所 東京国際フォーラム展示ホール2
http://www.t-i-forum.co.jp/function/map/index.html
主催 東京都
共催 子育て応援とうきょう会議
後援 東京労働局、東京商工会議所、東京経営者協会、東京都中小企業団体中央会、東京都商工会連合会、 社団法人東京工業団体連合会、日本労働組合総連合会東京都連合会、東京地方労働組合評議会、財団法人日本生産性本部、独立行政法人労働政策研究・研修機構、21世紀職業財団東京事務所、財団法人東京都中小企業振興公社、財団法人東京しごと財団、八都県市(埼玉県、千葉県、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市)

『WLB推進企業への取材研究発表』に携わった法政大学キャリアデザイン学部学生一覧

井上達成さん、大場奈津江さん、川端三咲己さん、木下なおさん、佐々木暖さん、杉田美香絵さん、関口俊材さん、田代涼子さん、田野愛子さん、佃祐美さん、戸嶋友香さん、広瀬沙也加さん