イベントレポート

平成25年度幼稚園・保育園職員合同研修<基本研修>

2013/07/29

平成25年度参加型グループ研修「子供の育ちを考える」<基本研修>

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平成25年12月2日、参加型グループ研修「幼稚園・保育園職員合同研修(基本研修)」が行われました。
小学校入学前の子供は親の労働環境・家庭環境などさまざまな事情により幼稚園や保育園という異なった環境で育っています。子ども・子育て関連3法の成立により、「保育の質」への関心も高まっている状況です。このような情勢を踏まえ、子供の育ちに関わる専門職にある方が施設の種別を超えて一堂に会し、子育て環境に関する課題認識を共有化するとともに、各施設における日常の活動の中で活かせるよう、子供の発達に合わせた保育を実現し、保育の質を高めるための具体的な手法を学んでいくことを目的としています。

平成25年度幼稚園・保育園職員合同研修<基本研修>

Cap 保育園幼稚園業務を終えて、みなさん研修会に駆けつけてくださいました。

基本研修は、平成25年9月30日から月1回ペースで5回開催され、認可・認証保育所、幼稚園など、様々な施設職員が約40名受講しました。12月2日に実施された「“子供から始まる”保育をつくる ワークショップ(3) 手法:MAPづくり」の様子をレポートします。講師は、大妻女子大学 岡健先生です。

前回の振り返り~「子供を足し算で見る」

講座は前回の振り返りから始まりました。岡先生から、「子供をまなざす視点は、子どもを足し算で見る」とお話しがあると、受講生のみなさんが大きくうなずきます。「私があなたを受け止める」という一方的な考え方では成り立たない。「子供が育とうとする力を借りながら、保育者として育てていきましょう」というお話しがありました。
振り返りはとても丁寧に行われ、前回の確認として、受講生は丁寧にメモを取っていました。

平成25年度幼稚園・保育園職員合同研修<基本研修>

Cap 板書も使いながら、岡先生から詳しく前回の振り返りのお話しがありました。

「子供の理解をどう深めるか」動画を見て、感じたことを共有する

今回のテーマは、「子供の理解をどう深めるか→しかけとまなざしに気づく」。まず、“具体的に” 子供を見るとはどういうことなのかを、DVD映像を見ながら、ワークをしていきます。
子供が遊んでいるシーンの動画を見て、子供の夢中度を各自5段階で評価。付箋に番号を書き、理由をグループで共有していきます。
「積み木遊びのシーン」を見て、受講生からは、以下のようなコメントがありました。(数字は、受講生がつけた5段階評価で、「5」は夢中度が満点ということです。)

  • あきらめていないから
  • 周りを気にせず、夢中で遊んでいる。すでに積み木ができあがっていて、継続して取り組んでいる。
  • 壊れても積み重ねたり、積み木を転がしてみたり。もっと良くしたいという工夫が感じられる。
4+
  • カゴの中をちらっと見たけれど、あるもので作っていた。評価5にしなかったのは、カゴの中の者を使わなかったから。
  • すごく一生懸命やっているが、あまりに落ち着き過ぎなのが気になった。保育者に「見て見て!」など、行動の盛り上がりがないので。
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Cap各自ランキングをつけ、グループで理由を共有します。

このように、同じ事例を見ても、保育者それぞれの感じ方が違うと言うこと、それを共有することで、その子供が、いろいろな確度から見えてくるということでした。この、「いろいろな確度から見えてくる」こと自体に、とても意味があると、岡先生からお話しがありました。

今、見た子供にどう関わるかを考える

次に、上記の遊んでいる子供に、どう関わるかということを各自考え、グループで共有しました。
「やや遊びに夢中になれていない」と感じた受講生からは、「こうやって使ってみたら?と、積み木の使い方を提案する」「○○君、こんなの作ったよと、他の子供を誘ったり、遊びを発展させる」という話しが出ました。
岡先生からは、保育者同士で、いろいろな関わり方があることを共有することの大切さ、また、通常保育の中では、その場での関わり方を共有することが難しいため、保育から離れた場で、保育者同士が客観的に考える場を持つことが大切であるというお話しがありました。また、子供が夢中に遊んでいる(夢中度が高い「5」をつけた)からといって、保育士が全く関わらないということはないはずというお話しもありました。

平成25年度幼稚園・保育園職員合同研修<基本研修>

Cap 子供にどう関わるかと言うところでは、夢中に遊べている子供への関わり方に悩む様子の受講生も見られました。

まとめ

従来の保育者の指導法の考え方は、「ねらい」を立てて、そこに向かうように手だてを考えていましたが、今回のように、実際の子供の様子を見て「どう関わるか」と考えると、狙いが見えてくるということです。
「実態→ねらい→手だて」を「実態→手だて→ねらい」という考え方に変えていった方が、保育者の関わり方について、具体性が高くなり、保育の現場で子供にどう関わっていったらいいかというイメージを持ちやすくなると岡先生がまとめられました。

平成25年度幼稚園・保育園職員合同研修<基本研修>

Cap 岡先生が、スライドを指さしながら、説明します。

受講生からの感想
  • 子供を評価することの大切さを知りました。評価することで、その子の良さをのばせる方向や工夫が生まれるので。
  • 子供の遊びをじっくり見ると、いろいろなことが考えられて楽しかったです。さらに子供を足し算で見ていくと、その子のステキなところにいろいろ気づけそうです。
  • ただランキングの数字をつけるのではなく、「3」の場合、「2」でも「4」でもない理由を考えなければならない状況は、現場ではお互いにわかっているだろうという予想になってしまっていると思いました。
  • ランキングでは他の人の保育感を知ること、のぞき見ることができて、自分の視野も広くなったように思えました。
  • ランキング、実態から手だてを導き、ねらいとその理由を導く方法に納得しました。ねらいに悩むこともよくあるので、活かしていきたいと思いました。